2012年1月 3日 (火)

2011年 連続ドラマベストテン

1 それでも、生きてゆく
圧倒的な役者の演技力とドラマ自体の緊張感。リアルを越えたリアル。タブーに正面から立ち向かった勇気に。

2 TAROの塔
寺島しのぶの怪演に尽きる。年間を通して数々の力作に華を添え、外さなかった常盤貴子に。

3 パンドラ3 革命前夜
主役クラスの役者三人をあやつり、それぞれに一つのドラマを与えながら、一つの大きな物語として収束させた井上由美子の構想力に。

4 名前をなくした女神
尾野真千子の身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ的な迫真の演技に。

5 DOCTORS~最強の名医~
今までにない医療ドラマ。一つの病院を立て直すために、策をろうし、時に悪役となり、時に犠牲を払い、一つの病院を再生していく医師の姿を描いたドラマ。

6 絶対零度~特殊犯罪潜入捜査~
2011年ドラマの一つの流れである、リアルさの追求の一方の到達点といえる。上戸彩のオープニング映像も秀逸。

7 坂の上の雲
役者全員が充実していた。明治という時代の群像劇と、いつ終わるともしれない戦争の現実をあます所なく描いていた。

8 ブルドクター
2011年も石原さとみの充実はとどまらず。恐怖に怯える迫真の演技の質の高さが突き抜けていた。

8 IS(アイエス)~男でも女でもない性~
様々な軋轢を怖れず真摯に映像化した制作陣と見事にそれに応えた役者陣に。

10 勇者ヨシヒコと魔王の城
お金をかけずに脱力冒険RPGをドラマ化。単に力が抜けているだけではない。大げさを承知で云うならば、フクシマを視野にいれつつも、人の有り様を見つめ直したドラマ。

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2011年5月 9日 (月)

「時をかける少女」の追憶

28年の“時をかけて”大林監督&原田知世が次回作の約束 “深町君”もサプライズ登場 (大林宣彦) ニュース-転職・派遣・キャリアのオリコンランキング http://t.co/hszYEAp via @oricon

青春の一本を上げろといわれたら、ためらうことなくこの映画を上げるなぁ。そうかぁ、幻の3ショットが実現したのか。高柳君は監督に内緒で知世ちゃんが呼んだのか。知世ちゃんも丸くなったなぁ。

「明日」の出演依頼されたとき、渋り続け、歌だけということで参加したのは、いろいろトラウマがあったからだったと思う。監督がさりげなく聞くと、大人の答えができるようになって。「時間は過ぎ去るものじゃない、やってくるものなんだ」という、一番好きな台詞で答える監督もお茶目だねぇ。

にしても高柳君が来たのがびっくりするとともに、嬉しいニュースです。もうきっぱり映画から足を洗ったと思ってたので。真面目人間の透明感がこの世界に合わなかったんだろう。ドラッカーは云ってるよね。「人が人として備えていなければならない物は、才能ではない。真摯さである」と。その真摯さが通用しない世界が芸能界だったわけだし。

「時かけ」は5/7だけの上映だったのか。ざんねん。明日(5/9)は、「さびしんぼう」か。これもいい映画でしたね。富田靖子主演の初恋のせつなさと儚さが胸に痛い映画。だいたい富田靖子は、私の好きな演劇を3本上げたとき、そのうちの2本に主演しているという、私にとっては類まれなる女優さんなんだよなぁ。「赤鬼」と「飛龍伝」だ。

「海の向こうには妹の絶望が沈んでいる」という最後の台詞とともに役者が去り、空っぽになった劇場内が、たゆたう波のイメージに包まれて、癒しの空間となっていく至福。「お願いですから、お願いですから共産党宣言読んでいただけませんか」恋人の機動隊員ヤマザキに無理を承知でお願いする神林美智子。その真摯なまなざしの強さが、観客の心を撃つ。

5/10は「彼のオートバイ、彼女の島」かぁ。これはもう二度と見ることはできないだろうな。知世ちゃんのお姉さん、原田貴和子とミナミの帝王、竹内力主演の映画だ。原田知世が5歳くらいの時に書いた詩、「きわこおねえちゃん、わたし、きわこおねえちゃんのこと、だいすききよ。」(原文ママ)という、たどたどしい言葉で、如何に、貴和子お姉ちゃんのことを好きかが、切実に伝わってくる詩を書いたぐらい、大好きな貴和子お姉ちゃんが、映画でヌードを披露してしまうという、類まれなる映画だ。全編白黒で、透明感あふれる映画だった。

さて、話はもどるが、三人の再共演は実現するのだろうか。地震津波、原発事故で、人心混迷の平成の世に、「もう一度青春映画下さい。」

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2010年10月 7日 (木)

権力は腐敗する〜検察審査会の危うさ。

かつて、「東南アジアの役人は日常的に賄賂をもらっている」と蔑んだり、「日本の原子力発電所の職員はモラルが高いので、チェルノブイリのような事故は絶対に起こさない」とうそぶいていた人々の、その後の、不祥事やずさんな管理体制のオンパレードを見せつけられた今、この定義は、ほぼ真実ではないかと思える。

腐敗を回避するための手法として、「Plan、Do、See」の三つに権力を分散する、という考え方がある。その三つの機関で相互にチェックすることによって、腐敗が起こりにくくするのである。今までの日本では、この中の「See」の部分が圧倒的に足りなかったのが大きな問題であった。

起訴という権力にあてはめれば、「Plan」は国会による法律。「Do」は検察による起訴。となる。検察審査会は、足りなかった「See」の役割を担った機関であるはずだった。ところが、現状では、その機関に、「Do」の役割まで与えられているのである。

「絶対的な権力は絶対的に腐敗する」。「See」の機関を作ったまでは良かったが、それを上回る権力が与えられていることについては、大きな疑問を感じざるを得ない。

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2010年8月15日 (日)

広島に原爆を落とす日

やっぱこの脚本は難しい。原爆投下という事実の重さに、覚悟のみで紡がれたお話なので、どこに焦点を置いて観ればよいのかわかりにくい。全体で60点の出来か。ベテラン組が序盤は辛い。筧さんは、遊びが一切なく、ストイックなままなので弾き切れない。図りしれないポテンシャルを持つ山口紗弥加も上滑り。山本亨さんどうしたんだろう、、劣化ぶりが著しい。。。

そんな中、序盤を支えたのは新人組。仲間リサ、体を張っています。リア・ディゾン、驚くべき肝の座った演技、バク転もこなしていました。つかさん、喜んでたでしょうね。中盤からは、山口紗弥加も本領発揮。筧さん目が血走っています。。。瞬きしません。。。でも犬子役はつらいだろうな~。ヒトラー役の大口兼悟が思いのほか良い。色気がある。後半、リア・ディゾン、やや息切れ。仲間リサ、なんとか頑張って完走。でも此の二人が前半頑張ったからこそ、後半の盛り上がりにつながった。

犬子が原爆を落としたとき、待っていてくれ、受け止めてくれ、と願った今日子は、待ってはいなかった。どうして待ってなかったんだとなじる、犬子の部下たち。そこでなんか出生の秘密でも出てくるのかと思ったら特には明かされず、山口紗弥加の長台詞と筧さんの長台詞で幕となる。若干の消化不良であった。アンコールの幕が二度目に開いたとき、舞台には誰もいず、中央にスポットライトが照らされるのみ。あぁ、つかさんのためのスポットなんだなぁ、と思うとちょっと泣けた。覚悟のみの舞台なので、千秋楽に向けて盛り上がりそうな気配はあった。未完成な本であるがゆえに、役者の気持ちをブラックホールのように吸い込んで、大きく化ける舞台なのかもしれない、と思った。

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2010年7月13日 (火)

つかさんへの追悼コメント集

風間杜夫
「訃報に接し、衝撃を受けています。今はまだ、とても信じたくない思いです。去年の冬から入院されていることは知っていましたが、人一倍、いえ百倍二百倍ものエネルギーを持っている方ですから、必ずまた元気な姿を見せてくれると確信していました。つかさんの教えを胸に刻んで芝居をする、そのことだけが、僕にできる恩返しです。心からご冥福をお祈りいたします」

平田満
「つかさんの突然の訃報に、今は何を申し上げてよいか言葉にならない状態です。あまりにも早いお別れにショックを受けています。ただただ残念です。大きな存在をなくしてしまったとしか言いようがありません。謹んでご冥福をお祈りします」

根岸季衣
「まだ会える様な気がしていたので、とても残念です。今から思うと本当に刺激的で面白い20代を過ごさせて貰いました。先に逝っている、大津あきら、三浦洋一とあちらで旧交を温めていると思いたいです。」

松坂慶子
「映画『蒲田行進曲』は今でもたくさんの皆様から愛されている、私にとっても宝物のような作品です。つかさん亡き後はもの作りに携わる人間として、熱い思いを忘れずに生きたい」

阿部寛
「厳しいなかにも、常に役者への愛情が満ちあふれている方でした。20代の後半に、つか先生に出会え、役者として生きる自信を教えていただきました。ただただ感謝の気持ちで一杯です。できれば、あと一度だけ先生の舞台が踏みたかった」

筧利夫
「けいこ初日の時も誰も知らなかったんです。(つかさんの死は)信じられないし、今も信じていない…。最近はお会いしていませんでしたが、オーケストラの指揮者のような人で、見る見るうちに作品が仕上がってくるんです」「代わりになれる人はいない。演劇界の父ですね。つかさん以上の天才は現れない」「信じられないし、今も信じたくない。演劇のありとあらゆるものを塗り替えた人。僕の中では一生、生きています。天国から口立て続けてください」

富田靖子
「つかさんに初めてお会いしたのは、20年前の今頃だったと思います。つらくて、楽しかったけいこの日々。絶対にあの頃の気持ちを忘れません」

石田ひかり
「つかさんの早すぎる訃報に接し、言葉を失っております。必ずお元気になってくださると信じておりましたので、本当に本当に悲しいです」「22歳だった私に『お前は女優なんだから、普通の幸せなんて手に入るはずがないんだよ!いいかげん諦めろ!』と、真剣におっしゃっていました」「私にとって、かけがえのない恩師でした。もっともっと、つか作品に参加させていただきたかった。もっともっと、教えていただきたいことがありました。とにかく悲しい、のひとことです」

小西真奈美
「あまりにも突然の事に、まだ信じられない気持ちでいっぱいで、今は言葉にする事が出来ません」

石原さとみ
「つかさんと過ごした日々で楽しくない日なんか一日もなかった。毎日が楽しかった。つかさんの声を、顔を思い浮かべるだけで涙が出ます。『2年後にさとみとやるものを今考えているんだよ』と電話口で笑いながら話してくれました。もう大好きな人を失いたくありません。胸が苦しくて、今は考えるのが辛いです」

黒木メイサ
「ニュースでつかさんの訃報を知り、大変驚いております。芸能界に入り初めてお仕事させて頂いたのが、つかさんでした。15才で田舎から出てきた、何も知らない何もない小娘を育てるべく、つかさんはたくさんの愛を注いで下さいました。つかさんに恩返しをしたいという思いで役者をやってきました。これからもその想いを抱き、やっていきたいと思います。ご冥福をお祈りいたします」

内田有紀
「まだ20代だった私も負けてしまうくらいの生命力を体中から発して演出してくださったつかさんが亡くなったことが、まだ信じられません。女優である前に一人の人間であることを演出を通して教えていただいたことに深く感謝しております」

錦織一清
「冗談が好きな人だから、また冗談かと思った」。当時はよく飲み明かしたが、昨夏、自身が演出した舞台をつかさんが見に来た時が最後の会話になった。「『役者を待ってやれ』と何度も言われました」。つかさんから「銀ちゃん役はお前が一番」と言われたそうだが「演じてみて分かったのは、銀ちゃんはつかさん自身だったんです」と振り返った。

小田島雄志
「台本のない口だて(口頭でおおまかな筋を指示する)で演出してきたから、病床でもビデオを見ながら、演出し続けたと聞いていた。観念的なものを日常的な言葉で言い表すのに優れていた。人間のコンプレックスや苦しみを、「志」を持って演劇で表現する、後にも先にもない人材。もっと新作を作ってほしかった。」

真琴つばさ
「今日、悲しいお知らせを伺った直後、つかさんの関係者の方々と偶然お会いしました。寂しがりやの一面を持つつかさんの思いが、私たちを出会わせてくれた…そんな気がします。誰よりも大胆で繊細な魂が、観客の心をわしづかみにするつかワールドを身をもって体験した『幕末純情伝』。ご自身の作品を熱く熱く語られるお姿が忘れられません。作品を愛する気持ちの大切さを痛感しました。『死んでるヒマないんだよ』。そんなつかさんの声が聞こえてくるようです。つかさん、ちょっとだけ休んで、また天国でつかワールドを繰り広げてください。哀悼と感謝の気持ちをこめて…ありがとうございました」

矢部太郎(カラテカ)
つか先生はいつも笑顔で「芝居楽しいだろ」と言ってくださりました。二年前からつか先生は、なにもない僕を舞台に出させてくれてつか先生の稽古と舞台という幸せな時間を過ごさせて頂きました。
八月にも舞台「新蒲田行進曲」に出させて頂く予定で「矢部さんのヤスは面白くなるぞ」と仰られ、とにかくそれに応えたいと思っていたのに。またつか先生とお芝居がしたいです。


つかこうへいさんの愛する5曲 音楽は人が何者かを引っ張り出す
http://www.nishinippon.co.jp/news/2005/perikan/009.shtml

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